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Exploring emerging domain on diplomatic issues - outer space, cyber space, and ocean space

防衛産業のサイバーセキュリティ分野への参入

サイバー空間では従来から多くのセキュリティ専門会社がサイバーセキュリティに関するサービスを提供している。我が国においては三菱重工やIHIといった防衛関連企業が2011年にサイバー攻撃を受けたとされる報道がされたが、BAE Systems、European Aeronautic Defense and Space Company (EADS)等の海外の軍事関連企業は現在サイバー空間におけるセキュリティ分野に参入している。

例えば, BAE Systemsはサイバー、インテリジェンス分野での売上が22億ドル(約2200億円)に達しており、EADSは2012年に既存のサイバーセキュリティに関する部署を再構成し、関連するビジネスの展開に向けて事業を展開している。また、Lockheed MartinはMicrosoftやHewlett Packard、McAfeeやCiscoなどと連携を行っている。 また、これらのサービスを受ける政府機関としては従来から関係の深い防衛関連企業と今後新たに進展するサイバー空間における安全保障分野で関係性を深めていくことは重要と認識している。その理由としては、これまで各国の軍との関係が強い防衛産業は信頼関係が深く、政府機関と企業の間での情報の取り扱いなどについて円滑に進められることが挙げられる。

一方、サイバー空間からの防衛を考えた時に我が国の軍事企業はどのような活動をしているか。我が国では、J-CSIP:Initiative for Cyber Security Information sharing Partnership of Japanと呼ばれる重要インフラ機器製造業者9社から構成される情報共有体制が構築された。このJ-CSIPには三菱重工業やIHIのほか、東芝や日立製作所、川崎重工業、富士重工業、富士通、NEC、三菱電機が参加する。この仕組には加えて情報セキュリティー会社のラックや独立行政法人、情報処理推進機構(IPA)が参加している。 今後は我が国の防衛産業もサイバー空間におけるセキュリティ分野へ参入することが想定されるが、従来の艦船や航空機などを製造する企業がサイバーセキュリティ分野に参入し、その連携相手として従来のセキュリティ関連会社と提携するなど他国と同様の態勢を構築するのか注目したい。

【参考情報】
Vincent Boulanin, "Cybersecurity and the arms industry", SIPRI Yearbook 2013 
経済産業省, "サイバーセキュリティに関する 課題と取組について " , 平成24年6月

Arms industry develops their cyber security capability