Ocean Policies

Exploring emerging domain on diplomatic issues - outer space, cyber space, and ocean space

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インドネシアのシーレーン関連政策

ジョコ政権は「構想」の一環として、インド洋と太平洋との要に位置する国家として二つの大洋海域における治安と航行の安全を護るという責任を果たしていく旨を明らかにしているほか、海賊・海上武装強盗の対策や、領海侵犯、境界線紛争の解決に取り組むこととしている。

海賊行為やテロリズムなどの海洋犯罪を防止するには、他国の領海にまで犯罪容疑者を追跡できる追跡権の処理が重要な課題である。これに関しては、同国とシンガポール間において、国境を越えた追跡を認める国間協定が締結されている。

また同国含め東南アジア地域においては、海賊といった国境を越える問題など安全保障上の幅広い問題に対応するため、海賊対策としてインドネシア、マレーシア、シンガポールおよびタイによる「マラッカ海峡パトロール(Malacca Strait Patrols)28」など、多国間の協力も進展している。

とくに、海洋の重要性を確認し、海洋安全保障、海洋経済、海洋水産資源の保全および管理、航行の自由、海洋科学技術など多岐にわたる海洋問題における協力をしていくこととした。中でも、海洋インフラの発展および違法漁業の撲滅について強調した。 また、すでに年間200件以上の活動協力をしているものの、安全保障についてもさらに関係を深めていくこととした。

インドネシアの安全保障関連政策

2008年同国国防白書は「国境を越える安全保障上の脅威が近年増大してきているとの認識に立ち、非軍事的な安全保障上の問題も国防上の問題として扱」い、自国の「独立、国家主権、領土保全、国家統一を堅持するとの理念のもと、『軍事防衛』と『非軍事防衛』それぞれの活動を通じた『総力防衛(Total Defence)』を推進」するものとした 。

また同国は国軍改革として、「最小必須戦力(Minimum Essential Force:MEF)」と称する最低限の国防要件を達成することを目標とし、今後4年間で当該戦力の構築を目指しているが、そこでは特に海上防衛力が著しく不十分であるとの認識が示されている 。

また、ジョコ大統領は、2015年10月に訪米し、オバマ大統領とともに「米国・インドネシア共同声明(Joint Statement by the United States of America and the Republic of Indonesia)」を発表し、2010年来の両国の包括的パートナーシップを強化していくことに合意した。

とくに、海洋の重要性を確認し、海洋安全保障、海洋経済、海洋水産資源の保全および管理、航行の自由、海洋科学技術など多岐にわたる海洋問題における協力をしていくこととした。中でも、海洋インフラの発展および違法漁業の撲滅について強調した。 また、すでに年間200件以上の活動協力をしているものの、安全保障についてもさらに関係を深めていくこととした。

インドネシアの海洋管理計画

同国は、5年間の社会経済計画を規定する国家中期開発計画(National Medium–Term Development Plan :RPJMN)(2015~2019)において、「自律的かつゴトンロヨン(相互扶助)の精神に則った独立国家インドネシアの実現」というビジョンの下、「群島国家インドネシアとして、海洋資源を保障することによって、領域主権を維持し、経済における自律を支持する国家安全保障」「積極的で独立した外交政策および、海洋国家としてのアイデンティティの強化」「国家目標に基づく強大で独立した海洋国家の追求」 を含む7点をその任務として公表し、開発の重点課題として以下の3点を挙げた。

  • 人間開発(教育、保健衛生、住宅、精神・性格)
  • 開発優先分野(食糧、電力・エネルギー、海洋 、観光・製造業)
  • 公平性(所得階層間、地域間)

さらに、上述の開発優先分野の一つである海洋産業に関して、違法伐採、違法漁業、違法採掘の撲滅に取り組むことを明記している。 同国は漁獲量世界第2位の漁業大国であることから、違法漁業に深刻な被害を蒙っており 、ジョコ大統領および同政権のスシ・プジアストゥティ(Susi Pudjiastuti)海洋水産相(Maritime Affairs and Fisheries Minister)は、その就任当初から違法漁業の撲滅に熱心であった。

スシ海洋水産相は、外国船の営業許可証の更新を一時停止(6か月のモラトリアム)する大臣令(2014年第56号)および、トロール漁法(底引き網など)を全面禁止する大臣令(2015年第2号)をはじめとして、就任以来多くの違法漁業対策のための大臣令を発布してきた。

シンガポールのシーレーン関連政策

シンガポールには、2006年以来、アジア海賊対策地域協力協定(Regional Cooperation Agreement on Combating Piracy and Armed Robbery against Ships in Asia:ReCAAP)の情報共有センター(ReCAAP Information Sharing Centre:ISC)が設置されている(なお同機関は翌2007年に国際機関として承認された)。ReCAAPは、アジアにおける海賊行為および船舶に対する武装強盗に関する地域協力協定であり、ISCは締約国間の緊密な連携を促進するために設立された。具体的には、ウェブ基盤の情報ネットワークシステム(Information Network System:IFN)を通じて、締約国間の海賊行為および船舶に対する武装強盗に関する情報交換・共有のプラットフォームの役割を果たしている。なお、同国は毎年行われるReCAAPの会合の開催国でもある。

またシンガポール海軍基地である、Changi Command and Control Centreにおいても、海洋管理が行われている。同センターは、①Singapore Maritime Security Centre(SMSC)、②Information Fusion Centre(IFC)、③Multinational Operations and Exercises Centre(MOEC)の3つのセンターで構成されている。

この内SMSCは、海軍(Republic of Singapore Navy:RSN)、MPA、および警察沿岸警備隊(Police Coast Guard:PCG)の職員で構成されており、船舶、船主、船員およびその貨物の内容等の情報の登録・管理等を行っており、IFCでは海洋セキュリティ環境の現状把握のために、関係国および関係機関との情報共有が行われている。また、MOECでは、多国籍の訓練や演習、オペレーションの企画・運営がなされている。

シンガポールの安全保障関連政策

シンガポールは、地政学的条件から国防を重視しており、国民を心理・社会・経済・民事・軍事の各分野にわたって組織化するトータル・ディフェンス(総合防衛)政策を推進している。また、国防関連予算は、2012年度予算で約123億シンガポールドルに上り、予算総額の約24.5%のシェアを占めている。他国との軍事協力にも積極的であり、5か国防衛取極(Five Power Defence Arrangements:FPDA。1971年11月に英国、豪州、ニュージーランド、マレーシア及びシンガポールの間で締結)に基づき、これら4か国と軍事協力関係をとっている他、ASEAN諸国等との間で共同演習をはじめとする二国間軍事交流等を推進している。

なお、米国はシンガポールを「主要な安全保障協力パートナー」に位置づけており、2005年に両国は、「防衛および安全保障分野でのより緊密な協力パートナーシップのための戦略的枠組み協定」を締結し、反テロ、大量破壊兵器の拡散防止、共同軍事演習・訓練、政策対話などの分野における一層の協力強化に合意している。これに基づき、2011年には、第10回IISSアジア安全保障会議において、シンガポールに米国の沿海域戦闘艦(LCS:Littoral Combat Ship)を配備する方針が表明されている。

シンガポール海軍は、海洋安全保障上の脅威に対応すべく、Maritime Security Task Force(MSTF)を設立している他、地域的海洋安全保障上の情報共有および協力を行う拠点として、Information Fusion Centre(IFC)を設立している。また、2011年には、海洋安全保障に関する脅威を可能な限り早く、自国領域から遠い地点にて早期発見・防止するため、包括的な政府のアプローチを検討する、Singapore Maritime Crisis Centre(SMCC)が設立されている。

シンガポールの海洋管理計画

1996年に制定されたMPA法(Maritime and Port Authority of Singapore Act)は、海洋環境を所掌しているシンガポール海事港湾庁(Maritime and Port Authority of Singapore: MPA)の責務および機能について、港湾の開発発展、航行監視、海洋汚染の防止、海運業の発展、海洋・港湾問題に関する国際活動への従事等を規定している。

また、MPAは1990年に海洋汚染防止法(Prevention of Pollution of the Sea Act (Chapter 243))および同法施行規則を制定し、海洋汚染に関連して、海洋環境の保護および船舶や関係者による汚染の防止、軽減ならびに管理をする一般的な条項を定めている。さらに、同法によって、船舶の入国拒否や拘留等も含め、海洋汚染防止に関する権限がMPAに認められている 。

さらに2011年、MPAは海運業及び関連事業による環境への影響を削減し、クリーンな海運業を実現するべく“Maritime Singapore Green Initiative”として、5年間これに1億ドルの資金を投入する旨を公表した。同イニシアチヴは、“Green Ship Programme”、“Green Port Programme”、および “Green Technology Programme” の3計画によって構成される包括的施策であり、IMOの定める環境基準を満たし、環境への配慮に努めている船舶企業に対し、承認や支援を行っている。

一方、経済開発の観点では、シンガポール通商産業省(Ministry of Trade and Industry Singapore)が2015年にDeep Seabed Mining Actを施行し、持続的な資源開発や環境保護のため、採掘禁止海域の設定やライセンス制の導入等を規定している。

中国のシーレーン関連政策

中国人民解放軍は国際安全保障協力への参加を積極的に進めており、中国海軍として初めての中国近海以遠における海賊対処活動は遠海での任務であった。また、2009年1月からソマリア沖・アデン湾においても中国海軍により海賊対処活動が実施されている。

2013年中国国防白書には、同活動に関して、①外国籍の船舶の護衛の実施、②各国の艦艇部隊と指揮官の相互訪問、合同護衛活動、合同演習の実施による良好な交流メカニズムの確立、③海賊対処活動の任務遂行に関する認識共有調整会合(Shared Awareness and Deconfliction Meeting:SHADE)への参加が記載されている。

また、2013年に行われた第12 期全人代第1 回全体会議では、従来の国家海洋局およびその傘下の中国海監総隊(海監)、公安辺防海警総隊(海警)、農業部漁業局(漁政)、海関総署密輸取締警察(海関)の組織と職責を統合し、新たな国家海洋局を組織するとともに、海洋にかかるハイレベルの政策調整機関として国家海洋委員会を設置する計画が承認された。これに基づき、国家海洋局は、中国海警局の名義で海上での権益擁護活動と法執行活動を実施している。

同年6月、国家海洋局の職責・機構・編成などの再編に関する国務院の通知が公布され、国家海洋局内に海警司が新設された。海警司には海警司令部と中国海警指揮センターが設置され、海上法執行に関する制度・措置の起案、各種規則の提案、海警部隊による海上法執行活動の統一指揮の調整、海警部隊の訓練等が行われている。

http://www.nids.go.jp/publication/joint_research/series10/pdf/series10-4.pdf
http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/meeting/seisakukaigi/pdf/11/1-2.pdf
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/pdf/siryou2/report2014.pdf

中国の安全保障関連政策

中国の国防白書は2年ごとに改定が行われている。2013年の中国国防白書「中国武装力の多様化運用(中国武装力量的多様化運用)」は 習近平国家主席が中央軍事委員会主席に就任したのち初めての国防白書であり、例年の白書に比して、個別のテーマについて強い言葉が使われている。主な特徴を以下に記す。

これを踏まえ、2014年6月、EU加盟国の海洋政策策定のため、EUとしての方針の大枠を示すとともに、各国の戦略的海洋権益を保護すること等を目的に、欧州理事会において「EU海洋安全保障戦略(EU Maritime Security Strategy:EUMSS)」が採択された。同戦略では、海賊やテロ、大量破壊兵器の拡散、航行の自由の制限等を脅威ととらえ、海洋安全保障に対する包括的かつ分野横断的で、一貫性のある効率的なアプローチとして、主に以下を打ち出している。

  1. 海洋における法に基づく良好なガバナンスの促進
  2. 加盟国間や他の国際機関等との連携強化
  3. 紛争予防や危機への対応、海洋権益の管理を行う主体としてのEUの役割強化

http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2015/html/n1233000.html
http://www.euinjapan.jp/resources/news-from-the-eu/news2014/20140306/190448/

中国の海洋管理計画

1990年代後半以降、全国人民代表大会(National People’s Congress:NPC)および中国人民政治協商会議(Chinese People’s Political Consultative Conference:CPPCC)において、海洋戦略を策定するよう数多くの提案がなされており、2011年の「中華人民共和国国民経済および社会発展に関する第12次5か年計画」(中华人民共和国国民经济和社会发展第十二个五年规划纲要)(以下:「第12次5か年計画」)において結実した。

同計画では、「海洋経済の発展促進」の新たな章(第3編第14章)が設けられ、「海洋発展戦略を策定・実施し、海洋開発、コントロール、総合的な管理能力を向上させる」方針が初めて明確化された。具体的には、石油や天然ガスを含む海洋資源の開発と利用の促進を目指す方向性が打ち出されるとともに、そのための海洋に関する管理体制を強化する方針も提示された。また、「第12次5か年計画」および「全国主体機能区計画」に基づき、「全国海洋発展第12次5か年計画」が策定され、12 次5か年計画期間における海洋経済発展の行動指針が示された。「全国海洋発展第12 次5か年計画」の基本計画を以下に示す。

  • 陸域と海域の統合および発展
  • 構造調整および発展
  • 生態優先およびグリーン発展
  • 科学技術革新および発展
  • 国際的視点および対外開放

また、2012年11月の第18回党大会において、胡錦濤総書記(当時)が「海洋資源の開発能力を高め、海洋経済を発展させ、海洋の生態環境を保護すると同時に、国の海洋権益を断固守り、海洋強国づくりに取り組む」旨を報告した。ここで言及されている「海洋強国」の定義については、2013年1月の「全国海洋工作会議」において、「海洋経済の発展、海洋科学技術力の革新の強靭さ、海洋生態環境の優美さ、海洋資源開発能力および海洋総合管理力が強大な国」と定義がされている。

海洋環境の管理をめぐっては、同国における急激な経済発展に伴い環境破壊が大きな問題となりつつあることから、「海島(島嶼)保護法」が2010年に施行された。また2012年には、同法の海島保護計画制度に基づき「全国海島保護計画」が策定され、海島開発秩序の強化に関する計画目標が示されている。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000011300.pdf http://www.gov.cn/2011lh/content_1825838.htm http://www.nids.go.jp/publication/chinareport/pdf/china_report_JP_web_2011_A01.pdf https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/ritou_yuusiki/dai02/5.pdf http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/ritou_yuusiki/dai11/siryou.pdf http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/legis/pdf/02450209.pdf http://www.nids.go.jp/english/publication/joint_research/series10/pdf/04.pdf

欧州のシーレーン関連政策

2014年6月、欧州理事会において採択された、「EU海洋安全保障戦略(EU Maritime Security Strategy:EUMSS)」では、海賊やテロ、航行の自由の制限等が脅威として捉えられ、EUの海洋安全を確保することが目標に掲げられた。また同年12月には同戦略を実行するための行動計画(Action Plan)が規定されている。行動計画の中にシーレーンの確保や海賊対策に関する個別項目はないが、同テーマとも関係する、以下の5つの横断的テーマから計130の個別行動計画が打ち出されている。

  1. 対外行動
  2. 海洋状況の認識・監視・情報共有
  3. キャパシティービルディング
  4. リスク管理、重要海洋インフラの保護、および危機対応
  5. 海洋セキュリティーに関する研究・イノベーション、および教育・訓練

地域別の海賊対策の具体例としては、ソマリア沖・アデン湾での海賊対処活動「アタランタ作戦(Operation Atalanta)」の他、「ソマリアEU訓練ミッション」、「アフリカの角EU地域海上能力構築ミッション」等を実施しており、包括的アプローチのもと、海賊対処だけでなく、沿岸警察分野や司法分野の能力の構築・強化にも取り組んでいる。

http://ec.europa.eu/maritimeaffairs/policy/maritime-security/doc/20141216-action-plan_en.pdf
http://ec.europa.eu/maritimeaffairs/policy/maritime-security/index_en.htm
http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2014/pc/2014/html/n1182000.html

欧州の安全保障関連政策

2014年3月、欧州委員会およびEU外務・安全保障政策上級代表により、欧州議会およびEU理事会に向けた「開放的かつ安全な世界の海洋領域を目指して:欧州連合の海洋安全保障戦略の要素("For an open and secure global maritime domain: elements for a European Union maritime security strategy")」に関する共同コミュニケーション(政策文書)が採択された。同共同コミュニケーションは、紛争予防、重要基盤の保護、対外海域の有効管理、世界貿易支援チェーンの保護、および不法、無秩序そして報告無き漁業の防止、といったEUの海洋安全保障における関心および脅威事項に関する展望を提示し、すでにベストプラクティスとなっている様々な海洋従事者の協力関係をより強化できる分野を提案している。

これを踏まえ、2014年6月、EU加盟国の海洋政策策定のため、EUとしての方針の大枠を示すとともに、各国の戦略的海洋権益を保護すること等を目的に、欧州理事会において「EU海洋安全保障戦略(EU Maritime Security Strategy:EUMSS)」が採択された。同戦略では、海賊やテロ、大量破壊兵器の拡散、航行の自由の制限等を脅威ととらえ、海洋安全保障に対する包括的かつ分野横断的で、一貫性のある効率的なアプローチとして、主に以下を打ち出している。

  1. 海洋における法に基づく良好なガバナンスの促進
  2. 加盟国間や他の国際機関等との連携強化
  3. 紛争予防や危機への対応、海洋権益の管理を行う主体としてのEUの役割強化

http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2015/html/n1233000.html
http://www.euinjapan.jp/resources/news-from-the-eu/news2014/20140306/190448/

欧州の海洋管理計画

2012年に向けて策定された「第6次環境行動計画」における7つのテーマ別戦略の一つとして、「海洋環境の保護・保全」の戦略(Thematic Strategy on the Protection and Conservation of the Marine Environment)が2005年に採択されている。同戦略の概要は以下の通りである。

  • 2021年までに、EUの海水域の「良好な環境状況(Good Environmental Status: GES)」の創出と、海洋に関する経済活動および社会活動の基盤となる資源の保護を目指す。
  • 地理的・環境上の条件に基づき「欧州海洋地域」を創設し、加盟国に、近隣諸国との協力のもと、海洋戦略を策定することを要求。国別海洋戦略には、環境評価や各地域レベルでのGESの定義、明確な環境目標の設定、監視プログラム等を含む。
  • 欧州委員会が現在策定中の今後の海洋政策において、環境面の政策設計の柱とする。

また、2008年には海洋戦略枠組指令 (Marine Strategy Framework Directive:MSFD)が発表され、2020年までに域内のGESを達成することを目標に、具体的な規制項目を示している。主な内容は以下の通りである。

  • 2012年7月までに、各国の海水域の環境状況の現状および、同水域における人的活動の環境に与える影響と社会経済分析についての調査を行う。
  • 2012年7月までに、各国の海域におけるGESを定義する。
  • 2012年7月までに、2020年にGESを達成するための環境目標と関連指標を設定する。
  • 2014年7月までに、継続調査の監視プログラムの創設と、環境目標の定期的な更新を行う。
  • 2015年までに、2020にGESを達成もしくは維持するための手段となるプログラムを開発する。
  • 後期(2018年~2021年)にむけてレビューおよび準備を行う。

http://ec.europa.eu/environment/marine/eu-coast-and-marine-policy/marine-strategy-framework-directive/index_en.htm

米国の海洋管理計画

米国の国家海洋政策(National Ocean Policy:NOP)は、2010年に策定された「海洋、沿岸および五大湖の管理に関する大統領令(Executive Order 13547)」において、その創設が提起されている。また、国家海洋政策の優先目標として、以下の9点を掲げている。

  1. 生態系に基づく管理(Ecosystem-Based Management)
  2. 沿岸・海洋空間計画(Coastal and Marine Spatial Planning:CMSP)
  3. 意思決定のための情報提供・理解向上(Inform Decisions and Improve Understanding)
  4. 調整と支援(Coordinate and Support)
  5. 気候変動および海洋酸性化への対応・適応(Resiliency and Adaption to Climate Change and Ocean Acidification)
  6. 地域の生態系の保護と回復(Regional Ecosystem Protection and Restoration)
  7. 水質および土地の持続可能な利用(Water Quality and Sustainable Practices on Land)
  8. 北極の状態変化と対応(Changing Conditions in the Arctic)
  9. 海洋、沿岸および五大湖の観測、地図作成、およびインフラ整備(Ocean, Coastal, and Great Lakes Observations, Mapping, and Infrastructure)

これらの政策を実現するため、同文書は以下4点の取組みを掲げている。

  1. 連邦政府内の密接な取り組み、ならびに州、部族、地域の各機関、地域の管理機関、非政府機関、民衆、および民間分野の参加を促進する、海洋、沿岸および五大湖の管理のための包括的かつ協調的な枠組みの確保
  2. 国際社会における協調および先導 リーダーシップの行使
  3. 米国の国際海洋条約加盟の達成
  4. 財政的に信用のおける方法による海洋管理の支援

なお、上記の政策を施行するにあたっての具体的な方策を示した、「国家海洋政策実施計画(National Ocean Policy Implementation plan)」が2013年4月に発表されている。

https://www.whitehouse.gov/the-press-office/executive-order-stewardship-ocean-our-coasts-and-great-lakes
https://www.whitehouse.gov/sites/default/files/national_ocean_policy_implementation_plan.pdf
http://www.boem.gov/NOP/

米国の安全保障関連政策

2012年、米政府は「米国の国際的な指導力の維持―21 世紀の国防の優先順位―国防戦略指針(Sustaining U.S. Global Leadership : Priorities for 21st Century Defense)」を発表し、2020 年までの今後の軍の規模や形態を決定する際の指針を示した。同指針は、アジア太平洋地域の重視を掲げ、西太平洋及び東アジアからインド洋、南アジアにかけての地域の発展と、自国の経済上・安全保障上の利益との連関を強調したことが特徴的である。

また、上記の指針を受け、2014年には「4年ごとの国防戦略の見直し(Quadrennial Defense Review:QDR)」が発表されている。QDRは、軍の能力や戦力構成などについて、国防省が議会に報告するために策定される政策であるが、2014年のQDRは、2012年の「国防戦略指針」の内容を踏襲し、具体化したものとなっている。同政策の中で、「海空(Air/Sea)」は、統合軍のバランスを修正するための優先投資分野の一つとして取り上げられている。

なお、2015年8月20日、米国防総省(U.S. Department of Defense: DoD)は、「アジア太平洋地域の海洋安全保障戦略(ASIA-PACIFIC Maritime Security Strategy)」を公表した。同戦略は、経済的・軍事的現代化により、同地域における海洋の安全保障環境が急激に変化した、あるいは変化しつつあることに対応して作成されたものである。同戦略は、アジア太平洋地域において、以下の3点の目標を規定している。

  • 航行の自由の保護
  • 紛争と強行の抑止
  • 国際的な法規範への遵守の促進

また、目標達成のため、以下の4点を強調している。

  • 紛争や強行活動を効果的に抑止し、必要ならば断固として対応できるよう、米軍の軍事力を強化する。
  • 北東アジアからインド洋に至る同盟・友好諸国が、各国の領海および海洋地域における課題に取り組むための海軍力を構築できるよう、連携を行う。
  • 透明性の向上、計算違いや紛争発生のリスクの低減、および海洋交通法の共有のため、軍事外交手段を利用する。
  • 地域安全保障制度の強化、および開放的で効果的な地域安全保構造の促進に取り組む。
  • http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/us_qdr_20140311.pdf http://www.defense.gov/Portals/1/Documents/pubs/NDAA%20A-P_Maritime_SecuritY_Strategy-08142015-1300-FINALFORMAT.PDF

    米国のシーレーン関連政策

    2005年、「海洋安全保障に関する国家戦略(National Strategy for Maritime Security)が発表され、効果的で効率的な政策の執行をめざし、これまで省庁ごとに策定されていた海洋戦略の統合・同期化が初めて本格的に図られた。また2007年には、米国の利益を脅かす危険度の高い海域の出現に対処し、米国政府の対応を調整すると共に、国際的解決を促進するため、海賊政策に関する覚書(Policy for the Repression of Piracy and other Criminal Acts of Violence at Sea)が策定され、「海洋安全保障に関する国家戦略」の “Annex B”(附則B)として添付された。

    近年では2014年に、「対海賊及び海洋安全保障行動計画(United States Counter Piracy and Maritime Security Action Plan)」が発表されている。同行動計画は「海洋安全保障に関する国家戦略」及び「海賊政策に関する覚書」の実行を規定するものとして位置づけられた。具体的には、以下の3点が規定されている。

    1. 海賊からの攻撃阻止
    2. 海洋における犯罪への対応
    3. 海洋安全保障・ガバナンスの向上のための重点的な取り組み
    4. また、ここにおいて、特に「アフリカの角」地域およびギニア湾の海賊(いわゆるソマリア沖の海賊)多発地域に関して、地域や状況に適合した個別的な対処枠組みが構築された。

    http://oceans.oprf-info.org/wp/wp-content/pdf/200706.pdf
    http://georgewbush-whitehouse.archives.gov/homeland/maritime-security.html
    http://www.state.gov/r/pa/prs/ps/2014/06/228108.htm